今回は、新卒の時にブラック企業でパワハラを受けていた体験談を書きます。
自分も同じようにパワハラを受けているんじゃないかと感じている方の参考になれば幸いです。
ぼくが勤務していた会社は不動産会社でした。営業として配属されました。
仕事としては、営業のテレアポです。簡単にいうと見込み客に電話をかけて先輩が商談をして不動産を購入してもらいます。
ぼくの役割は電話でアポイントを取ることでした。
この時はナンバーワン営業マンになってやるぞ!とやる気に満ちていました。
入社後は研修でした。いわゆる新卒が行うビジネスマナー研修などです。
その後は、テレアポの研修がありました。
最初に課せられたのは、アポイントを1日に5件取る事でした。
そこまで厳しいノルマじゃないと思うかも知れませんが、1日に5件取ることが新卒にとって厳しいことは後になって知りました。
同期がたったの2週間で退職
テレアポの研修期間の間に1人の同期が会社に来なくなりました。同期の中でも特に目立った印象がなかったので、同期全員が気がついたのは欠席2日目になってからでした。
さらにその1週間後に1人が涙ながらに人事に辞めたいと訴えていました。涙を流しながら席に戻る同期にぼくは「大丈夫?」という言葉しかかけることができません。ぼくもその辛さを知っているのでなんて声をかけたらいいかわからなかったからです。
別の同期は、出社するのが怖くてエレベーターの前で蹲ってしまうのでした。その後同期はいろいろな理由でどんどん辞めていきました。
地獄のテレアポ
ぼくも同じように退職を考えるようになりました。ぼくが辞める頃には、30人いた新卒はたったの5人になっていました。
テレアポは会社名を名乗るとお客様から怒られます。一度先輩がかけたことのあるので、「しつこい」と思われています。
一回断ったのにまた電話かけてきたということになってしまいます。もう頼むから電話をしてこないでくれと受付の女性に言われたことは何度もありました。
社長につなげて社長にアポイントを取らないといけなかったので、電話をかけても外出中だったり、受付から社長につなげてもらえなかったり、嘘をつかれたり、罵声を浴びせられたりします。
でも、それに耐えながら架電を継続しないといけません。1日平均400件以上かけないとアポイントは取れません。社長に繋がるのは先輩によると、たったの5%らしいので数を打つ必要があります。
突然の体調不良
そんな中で、ぼくが業務中に取ったアポ先の会社が結構大きい与信力のある会社だったので、初めて褒められました。でも、それは毎日400件以上残業して会社に電話をしまくったからたまたま当たったという感じでした。
大型のアポイントを取ったことで、1日5件のノルマが10件に増えてしまいました。かなりのプレッシャーだったことを覚えています。
ぼくはアポが1日に5件以上取れていたわけではなかったので(むしろ取れていたのは、先輩も含め1人だけでしたが…)、残業は当たり前になっており、毎週のように上司に罵倒され怒鳴られていました。
特に金曜日は課でできていない社員を狭い部屋に押し込められるので、絶対に行きたくなかったです。
最悪、業務時間外に宅建の勉強をしていたので、社員全員の前で土下座をせずに済んでいましたが、同期や先輩で宅建模試で指定された点数が取れていない人は土下座させられていました。
そんな時に、業務中に腹痛に襲われるようになりました。心配になったぼくは、夜までやっている病院を探して診察してもらいました。医者からはストレスが原因だと言われました。
ストレスが原因とのことだったので、そのうち治るかなと思っていたのですが、1ヶ月経っても全然治る気配がありませんでした。業務中もトイレに行っては戻ってを繰り返していました。正直仕事になっていなかったと思います。
辞めるときにしつこいくらい引き止めてくる
たまたま大型のアポをとったのもあって、退職を上司に切り出すとかなり引き止められました。
同期の退職ラッシュと時期がある程度被っていたので、会社としてもこれ以上退職者を出したくなかったのでしょう。
2時間近く例の狭い部屋で役員と話をしました。
- 今頑張っていることを認めている
- この会社で頑張れなかったら他に行っても頑張れない
- 絶対に残った方があなたのためになる
といったことを話されましたが、体調を崩していたというのもあって全然ぼくには響きませんでした。一刻も早く環境を変えないとヤバイと感じていたからです。
ブラック企業はすぐに辞めないと体調不良になる
役員もこれ以上ぼくといくら話しても説得できないと感じたのでしょう。2時間以上の面談を1週間してやっと退職を認められました。というか認めさせた感じでした。1年くらいで辞めましたが、もっと早く辞めればよかったと後悔しています。
今では、退職する際に退職代行サービスを使えば良かったと思いました。上司や役員と退職についての話をするのってめちゃくちゃしんどいです。
当時サービスはあったかもしれませんが、ぼくは退職代行サービス自体を知らなかったので、自力で上司や役員を説得するしかありませんでした。
ブラック企業で退職を切り出すと、必要以上に引き止めてきたり、「ウチで働けなかったらよそに行っても通用しないぞ!」と脅されたりします。
だから、ぼくと会社の間に入って退職の交渉をしてくれるので、そのときぼくが知っていたら絶対に利用していました。
もはや会社に行かずに退職の手続きをしてくれるなら払いたいと思うからです。今ブラック企業で働いてしまっている人は体調を崩してしまう前に退職を検討してみることをおすすめします。
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