学生の就職活動の時に自分のやりたいことがよくわかってないけど、就職しないといけないから自分のやりたいことかどうかわからないけど就職した経験はありませんか?
ただやりたいことだけを考えて、就活本に載っている質問に500問答えたとしてもやりたいことは見つからないと著者は言います。
「やりたいこと」だけを見つけようとしているからです。ではどうすればいいのか?を詳しく本文で解説します。
今回は『「やりたいこと」の見つけ方』という本を紹介します。中田敦彦のYouTube大学でも取り上げられた有名な本です。
ぼくはこの本に学生のうちに出会いたかったです。
やりたいこと探しのために自分の強みを見つけてくれるストレングス・ファインダー2.0もやってみるとより自己理解できますよ。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド
やりたいこと探しの5つの間違い
「一生続けられること」でなければいけない
やりたいことを見つける時に「一生続けられること」を探しがちです。ですが、著者は今やりたいことでいいと言っています。
社会の変化が激しくなり、一昔前になかったiPhoneが発売されるまではガラケーでした。iPhoneが発売されて一気に普及するまでiPhoneアプリエンジニアは存在しませんでした。このようなことが起きます。
また、「帯封屋」という本の帯を専門に書く職業も昔あったみたいです。でも今ではそのような仕事はなくなっていますよね。
だから時代の変化に合わせてやりたいことや働く分野も変えてもいいと著者は主張します。
やりたいことは一生続けられることじゃなくてもいいと思うと少し楽になりませんか?
やりたいことを見つけた時には「運命的な感覚」がある
ぼくもこの感覚を学生時代の時に持っていました。「やりたいことは運命的な感覚が訪れるものだ」と誰が決めたわけでもないのに思い込んでいました。
でも学生時代にそれを求めて色々な行動しましたが、「運命的な感覚」を感じたことはありませんでした。
転職を繰り返すジョブホッパーにの人は仕事に対して理想の仕事があるはずだと考えてしまう傾向があると著者はいいます。
この本では、「運命的な『やりたいこと』ではなく、「自分が心から納得できる、自分で作る『やりたいこと』を紹介しています。
「人のためになること」でないといけない
やりたいことを考える時に人のためになることじゃないとやりたいことにしてはいけないと考える人がいます。でも、まずはやりたいことを考える時点では、人の役に立つかどうかは後回しでいいと著者は言います。
まずは、そのようなメンタルブロックを外してやりたいことを考えてみて、やりたいことをやり続けた結果として人のためになっていることが理想です。
自分のやりたいことじゃないのに人の役に立つからと頑張る人はよりも、自分が楽しく継続できて、尚且つ人のためにもなり、成長して感謝されるWinWinの状態を作り出せると著者は主張しています。そのためにも自分のやりたいことを見つけるべきですね。
見つけるには「たくさん行動する」しかない
「やりたいことを見つけるためにとにかくたくさん行動してみて自分のしっくりくるやりたいことを見つけな」というアドバイスを受けたことがあります。
このようなアドバイスを受けたことがある人が多いのではないでしょうか?
しかし、著者はこのアドバイスを間違っていると断言しています。いろいろな行動をしてやりたいことの選択肢を増やすと余計にやりたいことがわからなくなるからです。
増やすべきなのは「選択肢」ではなくて「選択基準」です。その選択基準を見つけるために自己理解が必要です。この本に書かれている自己理解メソッドを行うことで自己理解できます。
やりたいことが「仕事」にならない
やりたいことの実現手段は社会の中にあると著者は主張しています。これは、やりたいことを見つけたけど、そんな仕事この世にないと思ってしまっている人はやりたいことを見つけられないということです。
やりたいことを見つけるのは自分自身にしかわかりませんが、そのやりたいことを仕事にする方法は社会に溢れています。
著者自身も「自己理解」の仕方を教えたいと思いましたが、当時はどのように実現すればいいのかがわかりませんでした。自己理解を仕事にしている人を見つけてその人たちを参考にしたそうです。
既存の仕事につながるようなやりたいことを見つけるのはハードルが一気に高くなります。だから、まずはやりたいことを見つけるのにフォーカスしてやりたいことを見つけた後にどのように仕事にするかを考えましょう。
自己理解メソッドとは?
ここまでやりたいこと探しで犯しがちな5つの間違いをみてきました。
ここから本書で紹介されている自己理解メソッドについて解説していきます。やりたいことを見つけるために直感に従って探さず、論理的に探すことを推奨しています。
そうすることで誰にでも再現可能なメソッドになっていますよ。
やりたいことを見つけ出す3本の柱
八木仁平公式サイト
自己理解メソッドには下記の3つの柱があります。
- 好きなこと
- 得意なこと
- 大事なこと
この3つの柱を2つの公式に当てはめていきます。
- 好き×得意=やりたいこと
- 好き×得意×大事=本当にやりたいこと
まずは、3つの柱から詳しくみていきましょう。
好きなこと(情熱がある分野)
好きなこととは、「自分の情熱がある分野」のことです。就職活動に当てはめると、「業界」です。
例えば、下記のようなことです。
- 心理学
- 環境問題
- ファッション
- ロボット
- デザイン
パッと思いつかない人は、「これが本当に仕事でいいの?」と感じることや「なんで?」「どうすれば?」という疑問が出てくるようなことをイメージしてみるとわかりやすいと著者は言っています。
趣味が仕事になったらいいなと思ったことがある人はそれが好きなことですし、PCや車がなんで動くんろうと気になってしまう人はそれが好きなことになります。
得意なこと(才能)
次に得意なこととは、「自然と人よりも上手くできて、やっていて苦なく心地よいこと」のことです。
「そんなのないよ…」と思ってしまうかもしれません。ぼくもそう感じました。でも著者は、相手の立場に立って考えること、人と競うこと、勉強すること、情報を集めることなどと言います。
まとめると、
- 頑張らなくても無意識にやっている
- ストレスがないので夢中になりやすい
- 仕事でなくても普段から自然とやっている
- 他の人に対して「なんでこんなことができないの?」と思う
などがあります。
最後の考え方は特に得意なことを表していると思います。例えば、人の顔を何回会っても覚えられない人がいます。でも人の顔と名前を一瞬で覚えてしまう人もいます。覚えられない人にとっては顔と名前を覚えるのはストレスだったりしますが覚えてしまう人にとってはストレスなくできます。
自然と無意識にやっていることなので、それが仕事で使うことになっても苦ではありません。このように自分では当たり前にできているけど他人にはできていないという視点で得意なことを見つけていくといいです。
著者は得意なことについて、「実は100%全員持っているのに気づいていないこと」と書いています。
ただ注意点として、得意なことは「スキル・知識」ではないということです。得意なこととは以下のようなことです。
- リスクを考えられる
- 人の気持ちを大事にできる
- 1つのことを突き詰められる
こういったことが得意なことでスキル・知識は下記のようなことになります。
- 英語ができる
- プログラミングができる
- Webマーケティングの知識を持っている
このようなスキルは得意なことと考えられがちですが、自己理解メソッドでは「得意なこと」と「スキル・知識」は区別されています。
簡単にいうと 得意なことは生まれつき持っているもので、スキル・知識はあとで身に付けられるものです。
ちなみに自分の得意なことを見つけるのに、ストレングス・ファインダー2.0を利用するのも1つの手です。
大事なこと(価値観)
大事なこととは、人生の目的と人にこんな影響を与えたいという価値観です。
著者の場合、「自分自身が夢中に生きたいと強く願い夢中に生きられる人も増やしたい」になります。
例えば、あなたが飲食店を経営するとしましょう。
- 訪れた人に健康になって欲しい
- 訪れた人に新たな出会いを提供したい
- 訪れた人の実家のような安心感を感じて欲しい
- 訪れた人に1人の時間を楽しんで欲しい
このような価値観の違いによって同じ飲食店でもそのお店独自の色が出てきます。このような価値観がなかったら飲食店としてターゲットのお客さんに価値を提供できていないので、誰もこなくなってしまいます。
だから、大事なことから見つけていくのが自己理解メソッドのルールになっています。
「大事なこと」「得意なこと」「好きなこと」の順番で考える
ここまで「好きなこと」「得意なこと」「大事なこと」をみてきました。取り組む順番としては、
- 大事なこと
- 得意なこと
- 好きなこと
の順番に見つけていきます。
『「やりたいことの」見つけ方』では、それぞれ5つの質問がそれぞれ用意されていて、それに答えていく形式で進めていきます。(巻末にもそれぞれの30の質問が用意されています)
大事なこと、得意なこと、好きなことを書き出したら、そのパーツをまとめて自分のやりたいことを見つけていきます。
具体的には、マインドマップで思考を整理して、「自分の取扱説明書」を作成します。
まとめ
やりたいこと探しでやりがちな間違い5つを紹介しています。
- 「一生続けられること」でなければいけない
- やりたいことを見つけた時には「運命的な感覚」がある
- 「人のためになること」でないといけない
- 見つけるには「たくさん行動する」しかない
- やりたいことが「仕事」にならない
上記のやり方で探してしまうと多数の選択肢の中から、自分の判断基準がないので選択することができないという状態になっているので、やりたいことを見つけられませんでした。
しかし、『「やりたいことの」見つけ方』では、自己理解メソッドを通して、
- 大事なこと
- 得意なこと
- 好きなこと
を見つけ出して、それらを元に「本当にやりたいこと」と「実現手段」を見つけることができます。
今後も好きなことを一生続けていくわけではないので、変わることもあると思います。そんな時はこの本が羅針盤のような役割になるでしょう。
この本を読んで、自己理解メソッドについてもっと深く理解したいという人は著者の八木仁平さんの「八木仁平公式サイト」を参考にしてみてください。
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